先日、私は、条例案の2本(16、20号)について総括質疑を行いました。議案が提案されてすぐに、この条例案については総括質疑の必要性があると考え、これまで過去の経過等を調べていました。
先日の総括質疑及び本日の予算審査特別委員会の質疑の結果、私たち「市民の声」は、熟慮の末、議案16号「砂川市事務分掌条例等の一部を改正する条例」に反対することといたしました。議案16号の内容に簡単に触れておきますと、保健福祉部を新たに設置し、旧市民部と課の入れ替えを行う組織機構の見直しとなっています。 これまでの4部(総務部、市民部、経済部、建設部)から5部(総務部、市民部、保健福祉部、経済部、建設部)へと部が一つ純増する内容となっています。
なお、条例案の反対は私たち2人のみ、賛成多数で可決されました。反対討論の内容については小黒弘のホームページをご覧ください。
武田しんの総括質疑の内容
私は、ただいま対象となっている議案の2本につきまして総括質疑を行います。
最初に、議案第16号砂川市事務分掌条例等の一部を改正する条例の制定について6点ほどお伺いします。
1点目は、市政執行方針にこの組織機構の見直しを記載しなかった理由について 伺います。
2点目は、今回の組織機構見直しの検討経過について伺います。
3点目は、保健福祉部という名称にした理由・根拠について伺います。
4点目は、組織機構の見直しにより実現する具体的な行政事務効率化の内容・効果について伺います。
5点目は、部を新設し、部長ポストを増やすことが、なぜ、市民ニーズに対してより一層、迅速・柔軟に対応できることにつながるのか、また、将来を見据えた効率的な組織機構の構築につながるのかを伺います。
6点目は、これまでの行財政改革との整合性についてを伺います。
続きまして、議案第20号砂川市職員定数条例の一部を改正する条例の制定について3点ほど伺います。
1点目は道内における砂川市と同程度の人口規模の市における人口1万人あたりの 職員数(28年4月1日時点) の比較について伺います。
2点目は、事務事業量に見合っていないとされる部門の事務事業の現況、職員増の内訳、定数増の効果について
3点目は、これまでの行財政改革との整合性についてを伺い、初回の質疑とさせていただきます。
以下、私の総括質疑の論点について述べたいと思います。なお、当日、議会で私が述べた論点は多数に渡りますが、要点のみ記載していきます。
◯経過等
今回の部の再編は平成10年に5部1室体制が4部1室、市民福祉部が市民部、建設部と水道部が統合し、建設水道部になって以来の大幅な再編だと私は認識しています。
当時の状況について、若干説明しますと、バブル経済が崩壊し、経済環境が極度に悪化していました。また、前年には介護保険法が成立し、その対応等も含め、市政を取り巻く環境は抜き差しならない状況でありました。
そこで市では行財政改革実施計画に基づき、組織機構の見直しを進め、その結果として、4部1室となった次第です。当然ですが、当時の中川市長の市政執行方針においても、行財政のスリム化として述べられています。
このように、今回のような部の新設は、市政にとって重要な再編にもかかわらず、市制施行方針に記載もなく、議会に十分な経過の説明がありませんでした。
◯行政事務効率化及び行財政改革について
部が増えることは、基本的に縦割りが増えるということであります。他の自治体をみても、部が減る傾向にあり、部を廃止した自治体もあります。小規模な市において部制を廃止する、あるいは部の数を減らすというのが人口が減少している自治体の傾向です。
近隣の自治体の状況
・芦別市:3部(総務部、市民福祉部、経済建設部)
・赤平市: 部は設置していない
・歌志内市: 部は設置していない(グループ制)
また、市では平成11年に行財政改革推進委員会を設置以降、3回の行財政改革に関する答申を行ってきたところです。
組織機構に関する部分については、一貫して簡素化、効率化の流れで行ってきたところ、その中の議論、又は議会議論においても砂川市のような規模の自治体では「部」自体が不要ではないかという議論もありました。
今回のような新たに部を設置するというのは、明らかにその流れに逆行するものです。人口減少、少子高齢化の課題はどこの自治体も同じであり、各自治体は、その中で知恵を絞りながら、組織機構の見直しを行っています。なぜ、部を「増やす」という結論に至ったのか。これまでの行財政改革に関する流れと整合性はとれていないと考えます。
(参考条文:地方自治法)
第158条 普通地方公共団体の長は、その権限に属する事務を分掌させるため、必要な内部組織を設けることができる。この場合において、当該普通地方公共団体の長の直近下位の内部組織の設置及びその分掌する事務については、条例で定めるものとする。
② 普通地方公共団体の長は、前項の内部組織の編成に当たつては、当該普通地方公共団体の事務及び事業の運営が簡素かつ効率的なものとなるよう十分配慮しなければならない。
(平成15年7月17日 総行行第87号各都道府県知事あて総務省自治行政局長通知より抜粋)
新たな行政課題や住民の多様なニーズに即応した施策を総合的かつ機動的に展開できるような見直しを行うとともに、既存の組織についても従来のあり方にとらわれることなく、スクラップ・アンド・ビルドを徹底することとされたいこと。(第158条第2項関係)
◯市民視点の欠如
組織の見直しの視点は、市民の立場に立つこと、時代の変化に即応できること、簡素で効果的であることが重要です。それは、これまでの行財政改革でも一貫していました。
今回行われたのは、市民の立場に立っていない、時代の変化に即応していない、簡素でもありません。私は市民から、「これまでも市民にいろいろ我慢をお願いしながら、自分達はお手盛りで職員を増やしている」という批判を直接受けています。これまでの行財政改革の経過を考えると市民感情を逆なでする内容です。
市政執行方針によれば、「地方交付税の抑制という傾向は一段と強くなっていく、今後とも国の動向を注視し、その状況を見据えた財政運営が必要」とされているところです。
このような市民批判に耐えられない、市民感情を逆なでするような内向きの人事をしている暇とお金があるのであれば、これまでの行財政改革の本旨に則った、本物の今後を見据えた、組織機構の改革が必要だと私は考えます。