平成23年に改正されるまで民法822条に懲戒場の規定がありました。
「1.親権を行う者は、必要な範囲内で自らその子を懲戒し、又は家庭裁判所の許可を得て、これを懲戒場に入れることができる。2.子を懲戒場に入れる期間は、六箇月以下の範囲内で、家庭裁判所が定める。ただし、この期間は、親権を行う者の請求によって、いつでも短縮することができる。」
親権者の懲戒権が議論されていますが、平成23年に改正されるまで、このような実態のない懲戒場の規定が残っていました。なお、懲戒場に相当する施設は戦後、存在したことはありませんでした。
また、平成23年の改正では、820条に「子の利益」のためという文言が追加され、改正822条ではそれを受けて「親権を行う者は、第820条の規定による監護及び教育に必要な範囲内でその子を懲戒することができる」と改正されたところです。
親権を前提とした懲戒権に基づく子供への虐待を抑止するためにも、実態の伴わない懲戒場の規定が廃止されたように、懲戒権についても抜本的に見直し、子供に対するいかなる暴力も禁止するほかないと考えます。
